2025-02

感染症

オミクロン株以降のCOVID-19死亡率はどう変わった? ~インフルエンザと比較~

Outcomes of COVID-19 in the Omicron-predominant wave: large-scale real-world data analysis with a comparison to influenza. Miyashita K, Hozumi H, Furuhashi K, Nakatani E, Inoue Y, Yasui H, Suzuki Y, Karayama M, Enomoto N, Fujisawa T, Inui N, Ojima T, Suda T. Pneumonia (Nathan). 2025 Feb 5;17(1):3.引用文献まず最初に結論からいうと以下のとおりです日本全国ほぼ全員を網羅する医療ビッグデータ(NDB)を用いたリアルワールド研究。COVID-19患者2740万人、インフルエンザ患者850万人を比較。【衝撃】オミクロン期、実はCOVID-19死亡者が“激増”していた!🔵 週当たり平均死亡者数野生株169人 → アルファ397人 → デルタ195人 → オミクロン1623人!!え?でも重症化率も死亡率も下...
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肺癌

オシメルチニブ:心毒性はどれくらいの頻度? リスク因子は? 回復するの?(JTO 2025)

The Risk and Reversibility of Osimertinib-Related Cardiotoxicity in a Real-World Population. Bak M, et al. J Thorac Oncol. 2025.引用文献まず最初にまとめからいうと以下のとおりです。先日も似たような話題をポストしましたが、JTOにもオシメルチニブと心毒性の報告がでました。この業界のトピックなんでしょうか??本研究は「オシメルチニブ服用患者における心毒性の頻度とリスク因子、回復する可能性を検討したリアルワールド研究」です。オシメルチニブ治療をうけた非小細胞肺癌患者1126例で心毒性発生率4.7%。高齢、心不全・心房細動の既往、左室ストレイン低値がリスク因子。82.4%は回復し、薬剤中止群と継続群で回復率の有意差なし。リスク高い人は心機能モニタリングを!まとめ:オシメルチニブは全生存期間延長のエビデンスがある薬剤です。その心毒性は4.7%と、臨床現場で感じるより多い印象です。特に、高齢者や心疾患の既往がある患者では注意が必要かもしれません。しかし、適切な介入により8...
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ねことこたつ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんばんは。最近、ねこさんはコタツと同化しております。コタツ布団がふわふわなのできっと気持ちいいのでしょう。ねこさんの背中もふわふわですね。上から見るととてもまるいです。それから、誰かがコタツに座っていると、こんな感じにちょこんと膝の上に乗ってきて、幸せそうにゴロゴロ喉を鳴らすのです。ねこはいいねえ。完<スマートフォンをご利用の皆さまへ>他の記事をご覧になりたい場合は、画面左上の「メニュー」からジャンルを選択してお楽しみいただけます。また、画面右下の「サイドバー」を使って、気になる話題を検索することもできますので、ぜひご活用ください。<PCをご利用の皆さまへ>他の記事をご覧になりたい場合は、画面上部のメニューバーや画面右側のサイドバーをご利用いただき、気になる話題をお探しください。
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肺癌

EGFR変異陽性非小細胞肺癌患者において、オシメルチニブは心血管イベントを増やるのか?それは生存率と関連するのか?

Cardiac Events and Survival in Patients With EGFR-Mutant Non–Small Cell Lung Cancer Treated With Osimertinib. Chien-Yu Lin, et al. JAMA Netw Open. 2024.引用文献まず最初にまとめからいうと以下のとおりです。「オシメルチニブはEGFR遺伝子変異陽性肺がん患者における生存期間延長に貢献する良い薬だが、心血管イベントには注意が必要かも?」🫁 研究デザイン:EGFR変異陽性NSCLC患者401名(オシメルチニブ195名、他EGFR-TKI 206名)を対象に、後ろ向きコホート研究で心血管イベント(CTRCEs)と生存期間(OS)への影響を評価。✅ 結果まとめ:・CTRCEs発生率:オシメルチニブ群14.9% vs 他EGFR-TKI群4.4%・未調整HR 3.37(95%CI 1.56-7.26, P=.002)・競合リスク調整後sHR 4.00(95%CI 1.81-8.85, P<.001)・低リスク群(リスク因子0〜2項目)でもCTRCEs...
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未分類

診療科No.2のせつなさをまとめました。~仕事の流れ その1~

たぶん、いまは改善しているとおもいます。今後シリーズ化していくと思うので、もしよろしければ「いいね」や「ブックマーク」をして頂けるとありがたいです。<スマートフォンをご利用の皆さまへ>他のまじめな記事をご覧になりたい場合は、画面左上の「メニュー」からジャンルを選択してお楽しみいただけます。また、画面右下の「サイドバー」を使って、気になる話題を検索することもできますので、ぜひご活用ください。<PCをご利用の皆さまへ>他のまじめな記事をご覧になりたい場合は、画面上部のメニューバーや画面右側のサイドバーをご利用いただき、気になる話題をお探しください。
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肺癌

PD-L1陰性転移性NSCLCにおける免疫チェックポイント阻害薬の数による長期生存率系統的レビューおよびメタ解析

Long-Term Survival by Number of Immune Checkpoint Inhibitors in PD-L1-Negative Metastatic NSCLC: A Systematic Review and Meta-Analysis. Ponvilawan B, et al. JAMA Netw Open. 2025.引用文献まず最初にまとめからいうと以下のとおりです。この論文は、「PD-L1陰性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を含む治療レジメンの長期生存率(5年)を比較するため」に行われた、「第3相ランダム化比較試験(RCT)6件を対象にした系統的レビューおよびメタ解析研究」です。✅ PD-L1陰性でもICI併用は効果がある → 化学療法単独よりも死亡リスク25%低下(HR 0.75、95%CI 0.66-0.85)✅ デュアルICIの方がシングルICIよりOS改善傾向 → デュアルICI:HR 0.69(95%CI 0.60-0.79)、シングルICI:HR 0.80(95%CI 0.66-0.9...
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論文紹介

「とりあえず酸素多めに投与しとこう」は本当に良いことなのか?

Effect of Conservative vs Conventional Oxygen Therapy on Mortality Among Patients in an Intensive Care Unit:The Oxygen-ICU Randomized Clinical Trial. Girardis M, et al. JAMA. 2016.引用文献まず最初に結論からいうと以下のとおりです。今回紹介する 2016年のランダム化比較試験 では、酸素投与を適正管理することの重要性 が示されています。✅ 保守的酸素療法(PaO₂ 70-100 mmHg、SpO₂ 94-98%目標)✅ 従来の酸素療法(PaO₂ 最大150 mmHg、SpO₂ 97-100%目標)この2群を比較した結果…🔴 ICU内死亡率:保守的群 11.6% vs. 従来群 20.2%(P = .01)🟢 ショック・肝不全・菌血症の発生率が保守的群で低下🟢 人工呼吸からの早期離脱にも寄与つまり、酸素は多ければ良いわけではない!「適正な範囲で管理する」ことが、生存率を上げる鍵!ということになります。「とりあえず...
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間質性肺疾患

抗線維化薬治療の継続において、薬剤師と医師の連携は超重要だと思います。

Effectiveness of Pharmacist-Physician Collaborative Management for Patients With Idiopathic Pulmonary Fibrosis Receiving Pirfenidone. Satsuma Y, et al. Front Pharmacol. 2020. PMID: 33324201引用文献2020年に神戸市立医療センター中央市民病院から報告された研究です。非常に素晴らしい取り組みであり、ぜひ多くの医療機関で導入が進むことを期待したいですね。まず最初に結論からいうと以下のとおりです。抗線維化薬は、IPFをはじめとする線維化性ILDの進行を抑える上で重要な薬剤です。本研究では、医師と薬剤師の連携が治療継続率を向上させることが明らかになりました。具体的には、薬剤師による患者指導や、主治医への副作用管理・支持療法の提案が、抗線維化薬の長期継続を支える重要な役割を果たしていました。すぐに中止を要する重篤な副作用とは異なり、患者の理解を深めること、投与量の調整、支持療法の活用によって治療継続をコントロー...
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間質性肺疾患

肺線維症におけるLPA1拮抗薬Admilparantの有効性と安全性:第2相ランダム化臨床試験(Am J Respir Crit Care Med 2025)

Efficacy and Safety of Admilparant, an LPA(1) Antagonist, in Pulmonary Fibrosis: A Phase 2 Randomized Clinical Trial. Corte TJ, Behr J, Cottin V, Glassberg MK, Kreuter M, Martinez FJ, Ogura T, Suda T, Wijsenbeek M, Berkowitz E, Elpers B, Kim S, Watanabe H, Fischer A, Maher TM. Am J Respir Crit Care Med. 2025 Feb;211(2):230-238. doi: 10.1164/rccm.202405-0977OC.引用文献まず最初に結論からいうと以下のとおりです。今回の試験は、特発性肺線維症(IPF)や進行性肺線維症(PPF)に対するLPA1拮抗薬アドミルパラントの有効性や安全性、最適な投与量を評価する第2相試験。この試験では、IPFやPPFに対して、概ね、肺機能の低下を抑える傾向と安...
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未分類

診療科No.2のせつなさをまとめました。

たぶん、いまは改善しているとおもいます。<スマートフォンをご利用の皆さまへ>他のまじめな記事をご覧になりたい場合は、画面左上の「メニュー」からジャンルを選択してお楽しみいただけます。また、画面右下の「サイドバー」を使って、気になる話題を検索することもできますので、ぜひご活用ください。<PCをご利用の皆さまへ>他のまじめな記事をご覧になりたい場合は、画面上部のメニューバーや画面右側のサイドバーをご利用いただき、気になる話題をお探しください。
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