
セルブロック――がん診療のバイオマーカー検査における活用
日本肺癌学会バイオマーカー委員会編 肺癌患者におけるバイオマーカー検査の手引き. 3.バイオマーカー検査に用いる検体とその取扱い(2024 年 4 月改訂版)引用文献臨床現場では、大量胸水を伴って受診する患者さんに出会うことがあります。このような場合、胸水の原因が がん性か感染症か、あるいは他の疾患によるものか を迅速かつ正確に判断することが求められます。また、肺がんが疑われる患者さんでは、胸水細胞診検査が悪性かどうかの判断に役立つ ことがあります。一般的に、胸水の原因を特定するために 培養検査や生化学検査、細胞診検査 を行いますが、特に細胞診検査では、セルブロック作製を想定することが重要 なのです。セルブロックを作製するためには、十分な量の胸水を採取する必要があるため、可能な限り多く(数百mL以上)の胸水を確保しておくと良いです。今回は 悪性腫瘍患者におけるバイオマーカー検査におけるセルブロックの役割や重要性 について掘り下げていきます。特に、胸水穿刺やドレナージで採取された胸水を、どのように活用するのか について詳しく解説していきます。バイオマーカー検査の重要性とは?最近の肺癌...