外来。
研修医A「先生! 病診連携室から電話っス! X医院から…入院依頼っす!」
指導医「どんな患者さんだ?」
研修医A「肺炎らしいっす。 ルームで SpO₂ 87%!? 血圧 85/48 だそうっす!!」
指導医「いやいやいや、 それ重症じゃないか… ――で、どれくらいで来る?」
研修医A「ちょっと聞いてくるっす!!」
―― 数分後 ――
研修医A「一回家に帰って… 着替えと入院の準備してから来るらしいっす!
ガマンできるから大丈夫って言ってたらしいっす!
”しかたないっすね”って返しておいたっす!」
指導医「そうそう、ガマンできるから大丈夫〜
……ってなるか〜い!!」
解説
本症例は、肺炎に伴うSpO₂ 90%未満の急性呼吸不全を呈しており、低酸素血症そのものが致命的になりうるため、直ちに適切な酸素投与が必要です。
さらに血圧85/48と低下しており、平均動脈圧は約60 mmHgと推定されます。
また検査が実施されていないものの、重症肺炎に伴う敗血症、あるいは敗血症性ショックを強く疑う所見です。
敗血症では、抗菌薬投与が1時間遅れるごとに死亡率が4〜8%上昇すると報告されており、この「時間依存性」を踏まえて Surviving Sepsis Campaign では 1-hour bundle による迅速な初期治療を推奨しています。
したがって、このようなバイタルサインを認める場面では、“がまんできる”かどうかにかかわらず、早急に救急搬送を調整し、できるだけ早い治療開始につなげることが極めて重要です。
本症例は、学生や研修医などの若手医療者に対し、「敗血症の早期認知と迅速な治療介入の重要性」を理解していただくことを目的とした教育的ケースです。

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