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症例クイズ7 58歳男性 主訴:発熱、倦怠感

呼吸器症例クイズ!
Xで症例クイズ出していましたが、これからブログの方にも載せていこうと思います。

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症例提示

58歳男性 主訴:発熱、倦怠感

詳細は…スライド参照してください。

指導医「さて、問題です。」

問1. あなたなら、 どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?

問2. 精査のため当日に入院した。 あなたの初期治療方針は?

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問1. あなたなら、どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?

  1. 一般細菌性肺炎
  2. 異型肺炎
  3. 薬剤性肺炎
  4. 特発性器質化肺炎

問2. 精査のため当日に入院した。 あなたの初期治療方針は?

  1. ミノマイシンにβラクタム系抗菌薬を追加
  2. ミノマイシンからβラクタム系抗菌薬(+ニューキノロンまたはマクロライド)に変更
  3. ミノマイシンの中止のみで経過観察
  4. ステロイド投与
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解説

問1. あなたなら、 どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?

本症例は胸部画像上、両側性にびまん性~汎小葉性のすりガラス影を認め、一部に小葉間隔壁の肥厚を伴い、さらに多発する浸潤影もみられます。背景に線維化などの慢性所見は乏しく、経過も比較的急性であることから、鑑別としては感染症、急性経過の間質性肺炎、薬剤性肺炎などが挙げられます。

症状は、見た目は元気で、咳嗽・喀痰などの呼吸器症状が乏しく、感染症を強く疑わせる臨床像ではない印象です(ただし否定はできません)。また、尿中肺炎球菌抗原・レジオネラ抗原はいずれも陰性であり、現時点で膠原病などを示唆する所見も認めません。

一方で、ミノマイシンを2週間前から内服継続中に発症していること、さらに末梢血好酸球が20%と高値である点は重要です。画像所見としても、浸潤影だけでなくびまん性のすりガラス影が目立つことから、好酸球性肺炎の可能性を考慮すべきと考えます。タイミングを踏まえると、ミノマイシンによる薬剤性肺炎(薬剤性好酸球性肺炎)が最も疑われます。

もちろん感染症は完全には否定できないため並行して評価を行いますが、以上より私であれば、この時点で薬剤性肺炎を鑑別の最上位に挙げ、感染症やその他の疾患の優先度を相対的に下げたうえで精査・治療方針を検討します。

答え:私の場合は薬剤性肺炎を最上位に挙げます。

問2. 精査のため当日に入院した。 あなたの初期治療方針は?

薬剤性肺炎を鑑別に挙げる場合、ガイドラインに従い、まずは感染症や心不全など薬剤性肺炎以外の原因を除外しつつ対応します。

治療方針としてはいくつかのパターンが考えられます。

第一に、被疑薬の中止のみで経過観察する方法です。中止後に改善が得られれば、表に示される通り薬剤性肺炎を支持する所見となり、診断根拠にもなり得ます。

一方で、重篤例あるいは感染症が否定できない場合には、被疑薬中止に加えて抗菌薬の変更・追加を行う可能性があります。また呼吸状態が不良であれば、病態に応じてステロイド投与を検討する場面もあり得ます。

しかし本症例では、全身状態は良好で、SpO₂も保たれており、急速な悪化を示唆する所見は乏しいため、一定の観察期間を確保したうえで評価する余地があります。

以上より、私であれば初期治療としてはMINOを中止し、追加治療は行わず経過観察とします。

答え:私の場合はMINOの中止のみで経過観察します。

なお本症例は、MINO中止のみで数日後には解熱し、CRPも低下、胸部画像所見も改善傾向を示しました。さらに、その後に施行した気管支鏡検査では、気管支肺胞洗浄液(BAL)中の好酸球比率が30%と高値を示しました。培養検査では明らかな起炎菌は同定されず、FilmArray検査でもマイコプラズマおよび各種ウイルスは陰性でした。 また、MINOによる薬剤性肺炎の報告は過去にも多数存在します。薬剤性肺炎の診断においては、再投与試験は重篤化リスクを伴うため、通常は行わないことが多いと考えられます。

以上より、本症例はMINOによる薬剤性肺炎(薬剤性好酸球性肺炎)と診断され、MINO中止のみで自然軽快した症例と判断しました。

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参考・引用:薬剤性肺障害の診断治療の手引き2025


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