間質性肺疾患 過敏性肺炎⑧~過敏性肺炎の診断アルゴリズム徹底解説―これで迷わないぞ 過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。今回は、これまで解説したHPの臨床・画像・病理所見に基づいて、どのようにHPと診断していくかについて、わかりやすく解説します。引用文献はじめに:過敏性肺炎とは?過敏性肺炎(HP:Hypersensitivity ... 2025.07.06 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
間質性肺疾患 🫁 呼吸器内科TIPS|「間質性肺炎ですか?」と聞かれたときに伝えたいこと――患者さん・若手医師むけ 最近、「間質性肺炎(IP)と言われたのですが、命にかかわりますか?」と心配される方が増えています。確かに、インターネットやニュースなどで「肺が固くなる」「呼吸が苦しくなる」「治らない」などのイメージが広がっていることもあり、不安になるのは当然です。でも実は、この「間質性肺炎(IP)」という言葉、医療現場ではやや限定的な意味で使われているもので、正確には「間質性肺疾患(ILD)」というもっと広い概念... 2025.07.05 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
いろいろ解説 🫁 呼吸器内科TIPS|特発性間質性肺炎の診断と助成認定──見落とされがちな6分間歩行試験の意義 いまさらですが、2024年4月に、厚生労働省による指定難病「特発性間質性肺炎」の認定基準が大幅に改訂されています。従来、IPF(特発性肺線維症)を除いては、原則として外科的肺生検などによる組織所見が必須とされていました。改訂後は、臨床診断群の位置づけが明確化され、組織診断がなくても、IPFに加えてPPFEも臨床診断および申請が可能となりました。さらに重要な点として、その他の組織診断を伴わない症例で... 2025.07.03 0 いろいろ解説深掘り
間質性肺疾患 過敏性肺炎⑦~線維性過敏性肺炎の病理像をやさしく解説します 過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HP)このように、HPの病理は「炎症... 2025.06.29 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
いろいろ解説 【やさしく学ぶ病理】過敏性肺炎⑥~非線維性(細胞性)過敏性肺炎の病理像! 過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HPへ進展)このように、HPの病理は... 2025.06.28 2025.06.29 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
深掘り 🫁 呼吸器内科TIPS|「CT悪化=PF-ILD」とは限らない!ステロイドで安定してたのに進行?…そんな時こそ“中身”を見にいこう 膠原病関連ILDや線維性過敏性肺炎(fHP)などで、ステロイド(±免疫抑制剤)治療により安定していたはずの患者さん。…なのに、「ん?CTで線維化+α、なんか悪化してる?」と感じたこと、ありませんか?🤔よくある悩み。🔺 ステロイドを増やすべき?💉 免疫抑制剤を追加?💊 それとも、ニンテダニブ?最近では「進行性線維化(PF-ILD)?」と見えたらすぐに抗線維化治療を検討しがちですが――本当に線維化が主... 2025.06.28 0 いろいろ解説検査関連深掘り
間質性肺疾患 【やさしく学ぶ】過敏性肺炎⑤~病変分布のナゾと診断手技を完全整理! 過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HP)このように、HPの病理は「炎症... 2025.06.22 2025.06.28 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
いろいろ解説 🫁 呼吸器内科TIPS|間質性肺疾患治療中のFVC低下=悪化・再燃とは限らない! 間質性肺疾患(ILD)、特にステロイドが治療の選択肢となるNSIPや膠原病関連ILDでは、治療開始後1〜3ヶ月で症状・呼吸機能・胸部CT画像のいずれもが改善することが多く、「これはいい経過だ」と感じる場面も少なくありません。しかし、そこから半年〜1年経った頃、胸部CTでは改善傾向が続いているにもかかわらず、FVC(努力性肺活量)が低下しているというケースがあります。「あれ?これって再燃…?」と不安... 2025.06.21 0 いろいろ解説検査関連深掘り
いろいろ解説 🫁 呼吸器内科TIPS:胸部CTが正常なのに拘束性障害?そのとき考えるべきこと 呼吸機能検査で拘束性障害(FVC↓)を指摘された患者さんが紹介されてきたけれど――CTを見ても肺野、胸郭、脊椎すべて“正常”に見える。こういうケース、呼吸器内科では意外とよくあります。でも油断は禁物。画像上は正常でも、呼吸機能に影響を与える“隠れた原因”が潜んでいることがあります。今回は、そんなときに鑑別すべきポイントを5つに整理してみました。1. 肥満(Obesity-related restr... 2025.06.21 0 いろいろ解説検査関連深掘り
いろいろ解説 過敏性肺炎④~線維性過敏性肺炎(fHP)の画像診断をマスターしよう! 過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。fHPは、びまん性肺疾患の中でも診断が難しい疾患の一つ。とくに画像所見は特発性肺線維症(IPF)など他のILDと非常に似ることがあり、確定診断には“画像+病歴+BAL+病理”の総合評価が不可欠です。ここでは、20... 2025.06.15 2025.06.22 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
間質性肺疾患 過敏性肺炎③~非線維性過敏性肺炎のHRCT画像診断:ガイドラインと鑑別のキモ~ 過敏性肺炎(HP)は、環境抗原への反復暴露によって肺に炎症が起こる病気です。中でも非線維性HP(nonfibrotic HP)は、急性~亜急性の比較的可逆性の高い病態であり、早期に原因抗原から回避することで改善が得られることから早期診断がカギになります。ここでは、2020年のATS/JRS/ALATガイドラインに基づいて、非線維性HPに特徴的なHRCT画像所見をわかりやすく解説します。(線維性HP... 2025.06.12 2025.06.22 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
間質性肺疾患 過敏性肺炎②~画像所見の読み解き方~ 過敏性肺炎(Hypersensitivity Pneumonitis:HP)の診断において欠かせない画像所見の用語を、若手医師向けにわかりやすく解説します。HRCT(高分解能CT)の読影は、非線維性か線維性かを見極め、適切な診断につなげる大事なプロセスです。過敏性肺炎を疑う場合、吸気CTと呼気CTの両方を撮影することが極めて重要です。これにより、細気管支病変の評価に欠かせないAir trappin... 2025.06.08 2025.06.22 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患
深掘り 過敏性肺炎①~ざっくりと解説~ 間質性肺疾患の中でも重要な「過敏性肺炎(Hypersensitivity Pneumonitis:HP)」について、2022年に発表された日本呼吸器学会の診療指針(過敏性肺炎診療指針2022)をもとに、まとめました。ちなみに、正式名称は過敏性肺臓炎ではなく、過敏性肺炎です。そして、東京科学大学の呼吸器内科のホームページから、臨床で使えるすばらしい問診票をダウンロード可能です!引用文献まず押さえるべ... 2025.06.07 2025.06.22 0 いろいろ解説深掘り間質性肺疾患