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間質性肺疾患

分類不能IIPに潜む“隠れPPF”をあなどるな!

聖隷浜松病院からの報告でございます。今回は、分類不能特発性間質性肺炎(UCIIP)における進行性肺線維症(PPF)の頻度と特徴を調べた注目の研究をご紹介します。論文はこちら👇Prevalence and clinical features of progressive pulmonary fibrosis in patients with unclassifiable idiopathic int...
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いろいろ解説

【雑記】「この薬、使っても大丈夫ですか?」と呼吸器内科に聞かれても困る話 

多くの場合は、何らかのがん、つまり悪性腫瘍の治療前の相談です。免疫チェックポイント阻害剤(ICI)や細胞障害性抗がん剤、分子標的薬、ADC製剤が多いですが、今回は呼吸器内科になじみのない薬剤に関してです。最近、他科から増えているご相談のひとつがこちら:「胸部CTで間質性肺疾患の疑いを指摘されました。これからXY製剤(呼吸器内科ではまず使わないような、最近使用可能になった分子標的薬やADC製剤※)を...
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肺癌や悪性腫瘍

肺がんにおける間質性肺異常(ILAs)の有病率と予後的意義のメタアナリシス

最近、CT検診で偶然見つかる“間質性肺異常(ILAs)”が注目されていますよね。「ILAsがあるからといって、どうすればいいの?」「ILAsって肺がんと何か関係あるの?」そんな疑問に、今回の論文が明確に答えてくれます!Prevalence and prognostic significance of interstitial lung abnormalities in lung cancer: A...
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深掘り

【雑記】呼吸器内科から始まる腫瘍内科への道 

―がん診療の“リアル”と最前線が、ここにある ―呼吸器内科の魅力――それは、サブスペシャリティに焦点を当てて研鑽を積むことで、他の追随を許さない“オンリーワン”の存在になれるという点にあります。実は、呼吸器内科の土台をしっかり築くことによって、ただ呼吸器全般の診療力を高めるだけにとどまらず、将来的に以下のような多彩な専門領域へとステップアップしていく道が開かれています。集中治療のスペシャリスト救急...
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肺癌や悪性腫瘍

【必読】サイトカイン放出症候群(CRS)を徹底解説!

引用文献今回は、最近とても重要性が増しているサイトカイン放出症候群(CRS)について、呼吸器以外の医師や、研修医・専攻医、看護師さんの皆さんにもわかりやすく、しっかりまとめてみました!免疫チェックポイント阻害薬(Immune Checkpoint Inhibitor:ICI)や、タルラタマブなどの二重特異性T細胞誘導抗体(Bispecific T-cell Engager:BiTE)、キメラ抗原受...
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肺癌や悪性腫瘍

小細胞肺がんに対するタルラタマブ(イムデトラ)

「イムデトラⓇ点滴静注用1mg・10mg(一般名:タルラタマブ)」が、2024年12月27日に承認され、2025年4月16日に本邦で発売開始となりました。今後、小細胞肺癌治療に大きな影響を与える可能性があり、特にサイトカイン放出症候群(CRS)の発生頻度が高いことから、CRSへの注目もますます高まると考えられます。そこで、今回はこのトピックを振り返ってみました。引用文献はじめに〜小細胞肺癌(SCL...
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肺癌や悪性腫瘍

免疫チェックポイント阻害薬治療後の晩発性の有害事象とは?

今回は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療後に「かなり時間が経ってから」発症する免疫関連有害事象(irAEs)について、注目すべき論文を解説します。Durbin SM, et al. "Late-Onset Immune-Related Adverse Events After Immune Checkpoint Inhibitor Therapy." JAMA Network Open. ...
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新着おすすめ

おすすめ図書 ~非結核性抗酸菌症診療 Up to Date~ 

【必読】非結核性抗酸菌症(NTM症)の実践バイブル登場!非結核性抗酸菌症(NTM症)――診断や治療に迷うことが多いこの疾患に、確かな指針を与えてくれる一冊がついに登場しました。📖 「非結核性抗酸菌症診療 Up to Date」この本は、最新の知見に基づきながらも、日常診療で“すぐに役立つ”形でまとめられているのが大きな特徴です。上記のアマゾンへのリンクがうまくいかないため、アマゾンの方はこちらをど...
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肺癌や悪性腫瘍

免疫チェックポイント阻害薬後の「CRS」とは?~スウェーデン大規模コホート研究からわかったこと~

最近、タルラタマブ(商品名イムデトラ®)が小細胞肺癌に承認されましたね。この薬剤ではサイトカイン放出症候群(CRS)の発症率が約50%とかなり高く、これからCRSへの注目はますます高まりそうです。まずはその流れを踏まえて、今回は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療後におけるCRSについての論文を読んでみました。Cytokine release syndrome after treatment ...
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肺癌や悪性腫瘍

【必読】免疫チェックポイント阻害薬関連肺臓炎(ICI pneumonitis)を徹底解説!

引用文献〜診断、リスク、治療の全体像をわかりやすくまとめました〜今回は、最近とても重要性が増しているICI pneumonitis(免疫チェックポイント阻害薬関連肺臓炎)について、呼吸器以外の医師や、研修医・専攻医、看護師さんの皆さんにもわかりやすく、しっかりまとめてみました!「免疫チェックポイント阻害薬(ICIs)」が使われる機会はどんどん増えていますが、それに伴って注意すべき有害事象も増えてい...
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間質性肺疾患

特発性肺線維症および病理学的UIP患者における自己免疫的特徴:CTパターンと予後

タイトルの漢字の画数多いなぁ— 個人的には、IPAFという概念は現在ではやや下火になっていると感じます。実際、ガイドラインでも「IPAFは研究用の概念であり、実臨床の診断や治療判断には用いるべきでない」と明記されていますね。そのため、IPAFの考え方は、あくまで研究領域にとどめるべきだと考えます。ただし、この論文に登場したanterior upper lobeサイン、straightedgeサイン...
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肺癌や悪性腫瘍

検診のCTスクリーニング、肺癌のハイリスクになり得る人を見逃すな! “near-miss”リスクとは?

Future risk projection to engage ‘near-miss’ individuals in lung cancer screening eligibility: an analysis of ILST data. Chellan Kumarasamy et al. Thorax 2025.引用文献〜なぜこの研究が必要だったか?〜肺癌は依然として、死亡率の高いがんのひとつ...
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いろいろ解説

<若手向け>日常診療――5つの「か」で始まる情報収集の極意

こんにちは、呼吸器探偵のLung-Drです。今回は、新研修医、新人看護師さん、臨床実習の学生さん向けのおはなしです。突然ですが、皆さんは日常診療で、何に一番時間を使っていると思いますか?診察?検査?治療?看護?もちろんどれも大事ですが、絶対必要になるのが「情報収集」です。情報収集を甘く見てはいけません!これはまるで、刑事や探偵が事件の真相に迫るために行う“証拠集め”や“聞き込み”に似ています。限ら...
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