呼吸器症例クイズ!
Xで症例クイズ出していましたが、これからブログの方にも載せていこうと思います。
症例提示
59歳男性 主訴:胸部異常陰影
詳細は…スライド参照してください。
指導医「さて、問題です。」
問1. どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?
問2. 初期治療方針は?
問1. どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?
- 肺胞蛋白症(PAP)
- 慢性好酸球性肺炎(CEP)
- 肺胞マクロファージ肺炎(AMP)
- 特発性肺線維症(IPF)
問2. あなたが考える初期治療方針は?
<追加情報>
- %FVC 101%
- FEV1/FVC 72.7%
- %DLCO 95%
- 6分間歩行テスト:歩行距離530m、最低SpO2 91%(RA)
- ステロイド
- 抗線維化薬
- 禁煙
- 経過観察
解説
問1. どんな疾患を鑑別の最上位に挙げる?
胸部異常陰影で発見され、ほぼ無症状です。
胸部画像やKL-6の高値所見からは、慢性の間質性肺疾患(ILD)を疑います(急性~亜急性であって臨床的に軽微な病態の可能性はあります)。
画像上はUIP/probable UIPとは言えず、すりガラス影優位であることからAlternative patternと考えられます。
気管支肺胞洗浄液(BAL)ではマクロファージ優位です。
若干好酸球分画が目立ちますが、好酸球性肺炎を強く支持するほどではなさそうです。
病理学的にはクライオ生検のため全体の病変分布ははっきりしませんが、肺胞壁の腫大と線維化があり、最も目立つのは褐色のマクロファージのびまん性充填像です。
明らかな器質化肺炎やfibroblastic fociは認めません。
また、膠原病や血管炎、過敏性肺炎を強く示唆するような二次性ILDを疑う病歴はなく、BALのリンパ球上昇もありません。
以上より、喫煙歴、画像所見、病理での褐色のマクロファージのびまん性充填像を踏まえると、肺胞マクロファージ肺炎(旧分類名はDIP)が考えられます。
答え:肺胞マクロファージ肺炎(AMP)
問2. あなたが考える初期治療方針は?
現時点で無症状であり、大きな呼吸機能障害もありません。
AMPが考えられるため、まずは禁煙が治療になります。
重症例ではステロイドも考慮され、それでも進行するようなら抗線維化薬の追加が検討されます。
答え:禁煙

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