ARDS

感染症

インフルエンザウイルス性肺炎に対するステロイド

重症疾患関連副腎不全(CIRCI)の診断と管理に関するガイドライン(パートII):重症患者におけるSCCMおよびESICM 2017Pastores SM, et al.Guidelines for the Diagnosis and Management of Critical Illness-Related Corticosteroid Insufficiency (CIRCI) in Critically Ill Patients (Part II): Society of Critical Care Medicine (SCCM) and European Society of Intensive Care Medicine (ESICM) 2017. Crit Care Med. 2018.引用文献インフルエンザの入院患者にステロイドを投与すべきか?推奨: インフルエンザに対してステロイドを使用しないことを推奨する(条件付きの推奨、非常に低いエビデンスの質)。根拠: インフルエンザは世界中で毎年数百万人に影響を与え、多くの死者を出しており、その主な原因は制御されない炎症にある...
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感染症

その④ 肺炎編 2024 Focused Update:敗血症、ARDS、市中肺炎におけるコルチコステロイド使用ガイドライン(Chaudhuri D, et al. Crit Care Med. 2024.)

2024 Focused Update: Guidelines on Use of Corticosteroids in Sepsis, Acute Respiratory Distress Syndrome, and Community-Acquired Pneumonia.引用文献肺炎に対するステロイド治療の知識:呼吸器内科医が押さえるべきポイント市中肺炎(CAP)は、呼吸器内科医が日常的に扱う疾患の中でも特に頻度が高く、重症化すると人工呼吸器やICU管理を必要とするケースもあります。2024年版の最新ガイドライン全体の概要については別の記事でまとめていますので、<そちら>をご覧いただければ全体像が掴みやすくなると思います。今回の記事では、その中でも特に市中肺炎に対するステロイド治療の詳細と、臨床現場での活用方法に焦点を当てて勉強していきます。今回のガイドラインでは、重症CAPと軽症CAPで分けた推奨が示されています。重症かそうでないかの判断が、ステロイド使用を考慮するうえで重要になっています。重要肺炎の定義出典定義アメリカ胸部学会/感染症学会 2007 1以下のいずれかを満たす場...
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論文紹介

その③ ARDS編 2024 Focused Update:敗血症、ARDS、市中肺炎におけるコルチコステロイド使用ガイドライン(Chaudhuri D, et al. Crit Care Med. 2024.)

2024 Focused Update: Guidelines on Use of Corticosteroids in Sepsis, Acute Respiratory Distress Syndrome, and Community-Acquired Pneumonia.引用文献ARDSに対するステロイド治療の知識:呼吸器内科医が押さえるべきポイントARDS(急性呼吸窮迫症候群)は、呼吸器内科医が遭遇する重篤な症候群の一つです。本記事では、2024年版のガイドラインに基づき、ARDSに対するステロイド治療の有効性とリスクについて勉強してみました。このガイドライン全体の概要については別の記事でまとめていますので、<そちら>をご覧いただければ全体像が掴みやすくなると思います。まずARDSについて簡単におさらいですが、よくご存じであればARDSに対するステロイド治療の項目まで飛ばしてください。ARDSとは?何らかの原因によって引き起こされた二次性の病態であり、急性の両側肺の浸潤影を特徴とし、しばしば重篤で予後不良な症候群です。2012年に策定された「ベルリン定義」1 2 を基盤に、20...
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感染症

その②敗血症編 2024 Focused Update:敗血症、ARDS、市中肺炎におけるコルチコステロイド使用ガイドライン(Chaudhuri D, et al. Crit Care Med. 2024.)

2024 Focused Update: Guidelines on Use of Corticosteroids in Sepsis, Acute Respiratory Distress Syndrome, and Community-Acquired Pneumonia.引用文献敗血症に対するステロイド治療の知識:呼吸器内科医が押さえるべきポイント敗血症や敗血症性ショックに対するステロイド治療について、最新のガイドラインを紹介するシリーズ記事の一環としてお届けします。まず、このガイドライン全体の概要については、別の記事で詳しくまとめていますので、まずはそちらをご覧ください。<その①概要編 2024 Focused Update:敗血症、ARDS、市中肺炎におけるコルチコステロイド使用ガイドライン>今回の記事では、特に敗血症におけるステロイドの適応や効果について掘り下げて勉強してみました。呼吸器内科医として、このテーマを理解することは非常に重要です。敗血症は、重症肺炎などの呼吸器感染症によって引き起こされることも多く、敗血症性ショックはしばしば多臓器不全を引き起こし、患者の生命に直...
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感染症

その①概要編 2024 Focused Update:敗血症、ARDS、市中肺炎におけるコルチコステロイド使用ガイドライン(Chaudhuri D, et al. Crit Care Med. 2024.)

2024 Focused Update: Guidelines on Use of Corticosteroids in Sepsis, Acute Respiratory Distress Syndrome, and Community-Acquired Pneumonia.引用文献今回のこの2024年版ガイドラインは、2017年に策定された「CIRCI(重症疾患関連コルチコステロイド不全症)」に関するガイドラインを基にしています。この2017年版ではCIRCIの診断と管理に加え、敗血症やARDS、市中肺炎(CAP)など8つの臨床状態におけるコルチコステロイド使用について推奨が示されていました。2017年の文献はパート1<こちら> とパート2 <こちら> に分かれています>」1 2その後、新たなエビデンスが蓄積され、特に敗血症、ARDS、CAPといった臨床現場で頻繁に遭遇する重症疾患において再評価が必要とされました。そのため、これらの状態に焦点を絞り、最新のエビデンスを反映した形で今回のガイドラインが策定されています。呼吸器内科では、呼吸器内科医自身が敗血症、ARDS、重症肺炎を直接...
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