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いろいろ解説

過敏性肺炎⑩~治療方針に迷ったら読んで!過敏性肺炎の薬物療法“使い分け”解説」

過敏性肺炎(HP)は、他の間質性肺疾患(ILD)とは異なる治療戦略が求められる疾患です。2022年に公表された「過敏性肺炎診療指針」においても、治療の中心は「抗原回避」であることが明記されています。薬物療法はあくまで補助的な手段であり、まず原因抗原を環境から除去することが、予後を大きく左右する最も重要なポイントです。すなわち、「抗原回避なくして治療なし」──これが過敏性肺炎における基本原則です。し...
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間質性肺疾患

過敏性肺炎⑨~「抗原回避なくして治療なし」──過敏性肺炎の本質に迫る

過敏性肺炎(HP)は、他の間質性肺疾患(ILD)と比べて、やや異なる治療戦略が求められる疾患です。2022年に公表された「過敏性肺炎診療指針」においても、治療の中心となるのは「抗原回避」であり、薬物治療はあくまでそれを補完する役割であることが強調されています。すなわち、「まず抗原を断つこと」──これこそが、過敏性肺炎の治療と予後に直結する最重要事項です。今回はこの「抗原回避」に焦点を当て、解説して...
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間質性肺疾患

IPFにおける6MWTの新たな指標:ODDSスコアとは何か?

この論文では、6MWTの距離だけに頼らず、酸素使用量やSpO₂、呼吸困難感を加味することで、IPF患者のリスクをより正確に層別化できるスコアを提案しています。Steven D. Nathan, et al. Development and validation of a predictive 6-minute walk score in patients with Idiopathic Pulmo...
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間質性肺疾患

日本と世界のギャップを読む:間質性肺疾患の急性増悪に対する肺移植の今

海外では、間質性肺疾患(ILD)や間質性肺炎の急性増悪(AE)に対して、緊急の肺移植が実施されるケースがあるそうです。一方で、日本では現時点ではこのような対応は難しく、制度やドナー数、医療体制など複数の課題が横たわっています。それでも、将来的にAEに対する肺移植をどう位置づけていくべきかは、今後ぜひ議論を深めたい重要なテーマです。Lei Yang, et al. Prognosis of Lung...
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深掘り

過敏性肺炎⑧~過敏性肺炎の診断アルゴリズム徹底解説―これで迷わないぞ

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。今回は、これまで解説したHPの臨床・画像・病理所見に基づいて、どのようにHPと診断していくかについて、わかりやすく解説します。引用文献はじめに:過敏性肺炎とは?過敏性肺炎(HP:Hypersensitivity ...
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🫁 呼吸器内科TIPS|「間質性肺炎ですか?」と聞かれたときに伝えたいこと――患者さん・若手医師むけ

最近、「間質性肺炎(IP)と言われたのですが、命にかかわりますか?」と心配される方が増えています。確かに、インターネットやニュースなどで「肺が固くなる」「呼吸が苦しくなる」「治らない」などのイメージが広がっていることもあり、不安になるのは当然です。でも実は、この「間質性肺炎(IP)」という言葉、医療現場ではやや限定的な意味で使われているもので、正確には「間質性肺疾患(ILD)」というもっと広い概念...
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いろいろ解説

🫁 呼吸器内科TIPS|特発性間質性肺炎の診断と助成認定──見落とされがちな6分間歩行試験の意義

いまさらですが、2024年4月に、厚生労働省による指定難病「特発性間質性肺炎」の認定基準が大幅に改訂されています。従来、IPF(特発性肺線維症)を除いては、原則として外科的肺生検などによる組織所見が必須とされていました。改訂後は、臨床診断群の位置づけが明確化され、組織診断がなくても、IPFに加えてPPFEも臨床診断および申請が可能となりました。さらに重要な点として、その他の組織診断を伴わない症例で...
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間質性肺疾患

臨床現場で使える!AE-IPF死亡予測スコア AIM-30

特発性肺線維症の急性増悪の患者さんの30日死亡予測モデルです。日常診療の簡便な指標を用いたスコアリングシステムですね。Joong-Yub Kim et al. Development and Validation of a Clinical Scoring System Predicting 30‐Day Mortality in Acute Exacerbation of Idiopathic ...
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過敏性肺炎⑦~線維性過敏性肺炎の病理像をやさしく解説します

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HP)このように、HPの病理は「炎症...
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【やさしく学ぶ病理】過敏性肺炎⑥~非線維性(細胞性)過敏性肺炎の病理像!

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HPへ進展)このように、HPの病理は...
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いろいろ解説

🫁 呼吸器内科TIPS|「CT悪化=PF-ILD」とは限らない!ステロイドで安定してたのに進行?…そんな時こそ“中身”を見にいこう

膠原病関連ILDや線維性過敏性肺炎(fHP)などで、ステロイド(±免疫抑制剤)治療により安定していたはずの患者さん。…なのに、「ん?CTで線維化+α、なんか悪化してる?」と感じたこと、ありませんか?🤔よくある悩み。🔺 ステロイドを増やすべき?💉 免疫抑制剤を追加?💊 それとも、ニンテダニブ?最近では「進行性線維化(PF-ILD)?」と見えたらすぐに抗線維化治療を検討しがちですが――本当に線維化が主...
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いろいろ解説

【やさしく学ぶ】過敏性肺炎⑤~病変分布のナゾと診断手技を完全整理!

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。病理組織を観察すると、こんな特徴があります:末梢気道や肺胞まわりにリンパ球などの炎症細胞が浸潤小さな肉芽腫が点々と見える時間が経つと線維化(肺の組織が硬くなる)が加わる(線維性HP)このように、HPの病理は「炎症...
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間質性肺疾患

過敏性肺炎④~線維性過敏性肺炎(fHP)の画像診断をマスターしよう!

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。fHPは、びまん性肺疾患の中でも診断が難しい疾患の一つ。とくに画像所見は特発性肺線維症(IPF)など他のILDと非常に似ることがあり、確定診断には“画像+病歴+BAL+病理”の総合評価が不可欠です。ここでは、20...
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