専攻医向け

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深掘り

ANCA関連血管炎の「寛解導入治療」って?~MPAとGPAの基本をざっくり解説~

ANCA関連血管炎は、腎臓や肺など生命に関わる臓器に障害を引き起こす自己免疫性疾患です。その中でも、MPA(顕微鏡的多発血管炎)およびGPA(多発血管炎性肉芽腫症)は代表的な疾患であり、早期診断と適切な治療が非常に重要です。2023年に改訂された日本のANCA関連血管炎診療ガイドラインでは、MPA/GPAに対する最新の寛解導入治療(初期治療)について、複数の選択肢とそれぞれのエビデンスが提示されて...
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その他

顕微鏡的多発血管炎(MPA)を“臨床で使える知識”としてマスターしよう!

「発熱や倦怠感が続く高齢の患者さんが多いけど、なかなか診断がつかない……」「肺に間質性肺疾患っぽい所見があって、腎機能が悪い‥‥」そんなとき、頭の片隅に「血管炎」は浮かんでいますか?ちなみに、診断に重要なのは「生検」です(正拳ではない・・・)。顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis: MPA)は、見逃すと命に関わるが、診断すれば治療可能な疾患です。今回の記事では、臨床...
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いろいろ解説

【必読】ANCA関連血管炎の診断基準と国際分類基準の意義~MPA・EGPA・GPAをわかりやすく解説~

日本における診断基準(厚生労働省診断基準)と、研究などで用いられる国際分類基準の意義について、ポイントを絞って見ていきましょう。重要なことですが、実はANCA関連血管炎には実臨床にすぐに適用できる統一された国際診断基準はありません!!参考:ANCA関連血管炎診療ガイドライン2023厚生労働省診断基準の意義なぜ日本独自の診断基準があるのか?日本には独自の診断基準(厚生労働省診断基準)があります。これ...
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論文の書き方

臨床研究のアイデアの出し方のコツ ~日常診療から研究アイデアを生むための5ステップ~<後編>

研究ネタに困っている方向けです。🧠日常診療の「なんで?」から始める!この記事は、「臨床研究のアイデアの出し方のコツ ~日常診療から研究アイデアを生むための5ステップ~<前編>」の続きです。まだ読んでいない方は、まず前編からお読みください。臨床研究のアイデアの出し方のコツ ~日常診療から研究アイデアを生むための5ステップ~<前編>🧭Step 4:研究テーマは「疾患 × 介入・比較 × アウトカム」で...
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論文の書き方

🩺後ろ向き研究アイデアの広げ方 ~PICOを工夫して“新しいテーマ”を見つける~

今回は、後ろ向き研究に使えるPICOアイデアを紹介したいと思います!日々の診療データや電子カルテを活かして、「ありそうでなかった」テーマを掘り起こすコツを、できるだけわかりやすく整理しました。研修医、専攻医、学生さんにもおすすめの内容です!🔵まずは基本パターンを押さえよう【後ろ向きPICOアイデア集】後ろ向き研究に向いているテーマは、「カルテ・検査データ・画像情報」でアウトカムが拾えるもの。以下は...
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いろいろ解説

【疾患別PICO具体例集】

こちらは、すごくシンプルな例ですが、まずはこういった形を参考にしてみてください。そこから少しずつ発展させて、ご自身のアイデアに育てていきましょう。「P」「I」「C」「O」→ここを自分のアイデアに変更する。P:Patient(患者集団)例 大分類具体例( =サブグループ設定のヒント )間質性肺疾患特発性肺線維症(IPF)/その他の特発性間質性肺炎(IIPs)/進行性線維化 ILD (PF-ILD)/...
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論文の書き方

臨床研究のアイデアの出し方のコツ ~日常診療から研究アイデアを生むための5ステップ~<前編>

研究ネタに困っている方向けです。🧠日常診療の「なんで?」から始める!臨床研究アイデアの見つけ方・育て方こんにちは。今回は、私が後輩からよく相談されるテーマ――「臨床研究のアイデアの出し方」について、実践的なコツをお話ししたいと思います。ぶっちゃけて言うと、学会発表ネタ・論文ネタの探し方、つまり「日常診療の気づきをどう研究アイデアに変えていくか?」という話です。「研究って、特別な人がやるものでしょ?...
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その他

【必読】ANCA関連血管炎をひとまとめにしちゃいけないの!? 〜EGPA・GPA・MPAの違いと共通点〜<リライト>

学会や論文なんかでよく「ANCA関連血管炎(AAV)」ってひとまとめにされてるのを見かけますよね。でも実は、このグループに入っているEGPA、GPA、MPAって、それぞれ全然違う病気です。臨床の現場でもこのあたり混同されがちなんですが、症状の出方も違えば、治療や予後にも結構な差があります。確かにカテゴリ的には「ANCA関連」っていうくくりになるんですが、それだけで全部一緒にしてしまうのはちょっと危...
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ゆるネタ

若手必見!「こんな医療者にはなるな」〜救急・急変時のABC〜

今回は、学生さんや研修医、新人看護師さんなど、医療現場に出たばかりの若手の皆さんに向けたお話です。突然ですが、「救急のときのこんな医療者はいやだ」というABCの教訓をご存じでしょうか?これは、私が研修医の頃、救急当直のときに上級医(見た目はまるで西川きよし師匠!)から教わった、忘れられない教訓です。冗談めかしつつも、実はとても本質的なメッセージが込められています。救急時にNGな医療者「ABCDEF...
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間質性肺疾患

IPFの血管病変って意味があるのか?

今回は、特発性肺線維症(IPF)に関する論説がAm J Respir Crit Care Medに掲載されたので、ご紹介します。最近では、間質性肺疾患(ILD)に関連する肺高血圧症(PH)に関する論文が増えてきている印象があり、今後しばらくはILD-PHをテーマにした研究や話題がさらに増えていくかもしれませんね。A Twist in the Fibrotic Tale: The Overlooke...
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いろいろ解説

PPFとPF-ILDって何が違うのか?わかりにくいですね。

今回は、間質性肺疾患(ILD)の診療でよく耳にするようになった「PPF(進行性肺線維症)」と「PF-ILD(進行性線維化型間質性肺疾患)」について、混乱しがちなポイントやその背景、意義について解説していきますね。引用文献引用文献そもそもPPFもPF-ILDも「診断名」ではありません!まず一番大事なこととして、PPFもPF-ILDも「診断名」ではなく、「病態・挙動(disease behavior)...
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いろいろ解説

裏ワザ:疑似ネーザルハイフロー

15LリザーバーマスクでもSpO₂が上がらない…そんなときは、さらにカヌラ5Lを同時併用。『疑似ネーザルハイフロー』 ERや病棟の急変対応で、ハイフローにつなぐまでの―― 一手先を行く“つなぎの裏技”です。この方法でFiO₂は理論上上昇しますが、PEEPは上昇しません。あくまでも“疑似”ネーザルハイフローであり、陽圧の追加は期待できないでしょう。とはいえ、15L/分のリザーバーマスクに5L/分のカ...
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いろいろ解説

間質性肺疾患・間質性肺炎患者において、肺以外の手術や気管支鏡検査で急性増悪を発症することがあるのか?

術前・検査説明に必要な知識ですね。はじめに間質性肺疾患(ILD)の患者さんが他科で手術を受ける場合や、診断目的で気管支鏡検査を行う際、「この手技によって病状が悪化しないか?」と心配になることがありますよね。今回は、肺以外の手術や、気管支鏡による生検・BALなどの手技後に起こりうる急性増悪(acute exacerbation: AE)について、ポイントを整理します。※急性増悪後の予後や予防に関して...
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