いろいろ解説 重篤な疾患での入院患者さんにおける退院支援における多職種連携の重要性 はじめに重篤な病気で入院すると、体力の低下、金銭的負担、家庭環境の変化 など、多くの課題が生じます。そのため、病状が改善したからといって必ずしも自宅退院が容易にできるわけではありません。特に呼吸器疾患の患者では、以下のような病態が問題となり、退院後の生活に大きな影響を与えます。呼吸器疾患治療後の主な課題課題詳細呼吸機能の低下重症肺炎、間質性肺炎、COPD などによる呼吸機能の低下。在宅酸素療法やN... 2025.02.23 2025.04.06 0 いろいろ解説深掘り
いろいろ解説 ベーリンガー・インゲルハイム社のネランドミラストが、IPFに引き続き、PF-ILDでも第三相試験でFVC低下を抑制したそうです。 ベーリンガーインゲルハイムのネランドミラスト、進行性肺線維症(PPF)/進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)を対象とする第3相FIBRONEER™-ILD試験において主要評価項目を達成和訳リリース, 2025年02月17日引用文献1引用文献2引用文献3ネランドミラスト、第3相FIBRONEER™試験で主要評価項目を達成!2025年2月17日、ベーリンガーインゲルハイムは、開発中の新薬ネラ... 2025.02.20 2025.04.06 0 いろいろ解説間質性肺疾患
間質性肺疾患 若年者の進行性呼吸器疾患に対する肺移植の意義と早期検討の重要性 引用文献一般的に、呼吸器疾患は高齢者に多いと認識されていますが、間質性肺疾患、肺高血圧症、肺サルコイドーシス、肺リンパ脈管筋腫症などの疾患は20~60歳の若年者にも少なくありません。 これらの疾患が進行すると、薬物治療のみでは十分な病状の改善が得られず、肺移植が必要となることがあります。 移植を受けられない場合、極めて予後不良となる可能性が高いことも認識すべきです。日本における肺移植の適応年齢は、... 2025.02.08 2025.04.06 0 いろいろ解説肺高血圧間質性肺疾患
統計 Immortal time bias ってなあに? 臨床研究のデザインにおいて、Immortal time biasは非常に重要な概念です。Immortal time biasは、「不滅の時間」や「不死の時間」バイアスとも呼ばれます。このバイアスがあると、薬の効果が実際よりも良く見えてしまうことがあるんです。この記事では、なるべくわかりやすく説明していきます!ここ数年では、特発性肺線維症(IPF)における抗線維化薬(ピルフェニドンとニンテダニブ)と... 2025.01.21 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 Fine-Gray比例ハザード解析(Fine-Gray subdistribution hazard model)ってなあに? Fine-Grayモデルは、競合リスクを考慮した統計モデルです。Cox比例ハザードモデルと同じく、生存時間分析に用いられますが、競合イベント(例:異なる原因の死亡、治療中止など)が存在する状況で、特定のイベントの発生確率を直接的に評価できる点が特徴です。Fine-GrayモデルとCoxモデルとの違いCoxモデルとFine-Grayモデルは、基本的な考え方や使用するデータ形式が似ています。したがって... 2025.01.02 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
いろいろ解説 Cox比例ハザード解析(Cox Proportional Hazards Model)ってなあに? Cox比例ハザード解析は、ある出来事(イベント)が発生するまでの時間を、さまざまな要因がどのように影響しているかを調べる統計解析の方法です。呼吸器内科では、例えば患者の死亡や症状悪化といったイベントが研究対象になります。Cox比例ハザード解析の概要何を解析するか?Cox比例ハザードモデルは、どの要因(例:年齢、性別、喫煙歴)が、興味あるイベント(例:死亡、発作)の発生リスクにどのように影響を与える... 2025.01.02 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 競合イベント(Competing Events)ってなあに? 競合イベント(Competing Events)は、研究で関心のあるイベントが発生する前に、他のイベント(競合イベント)が発生することで、興味あるイベントが発生不可能になる状況を指します。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の急性増悪に関心がある場合、患者が急性増悪を経験する前に死亡した場合、その患者では急性増悪の発生を評価できなくなります。これが競合イベントの典型的な例です。なぜ競合イベント... 2025.01.02 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 一般化可能性(Generalizability)と過適合(overfitting)ってなあに? 臨床研究などである疾患におけるリスク因子を同定するとき(例えば、IPFにおける死亡リスク因子)やバイオマーカーやAI、診断モデルの開発では、「開発(探索)コホート」と「検証コホート」を分けて解析を行うことが一般的です。まず、開発コホートでリスク因子の同定やモデル構築を行い、検証コホートでそれが機能するかどうかを確かめます。その目的は、モデルや結果の一般化可能性を確保し、過適合を防ぐことにあります。... 2025.01.02 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 開発コホートと検証コホートってなあに? 臨床研究などである疾患におけるリスク因子を同定するとき(例えば、IPFにおける死亡リスク因子)やバイオマーカーやAI、診断モデルの開発では、「開発(探索)コホート」と「検証コホート」を分けて解析を行うことが一般的です。まず、開発コホートでリスク因子の同定やモデル構築を行い、検証コホートでそれが機能するかどうかを確かめます。その目的は、モデルや結果の一般化可能性を確保し、過適合を防ぐことにあります。... 2025.01.01 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 <その4>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析: 多重共線性とはなんぞや <その3>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析では、組み入れることができる変数の数はどれくらい? の続きになります。見ていない方は、こちらへ。多重共線性の重要性多重共線性(Multicollinearity)とは、複数の独立変数が強い相関関係を持つ場合に発生する問題で、回帰分析のようなモデルにおいて以下の影響を及ぼします。独立変数の影響の正確な推定が難しくなる:回帰係数の分... 2024.12.31 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
いろいろ解説 <その3>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析では、組み入れることができる変数の数はどれくらい? <その2>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析の変数選択はどのように行うべきか? の続きになります。見ていない方は、こちらへ。多変量解析に組み入れることのできる変数の種類はいくつまで?多変量解析において、モデルが過剰適合(overfitting)するのを避けるためには、サンプルサイズと変数数のバランスが重要です。10~20イベント/変数(EPV: Events Per Va... 2024.12.31 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 <その2>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析の変数選択はどのように行うべきか? <その1>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析の変数選択はどのように行うべきか? の続きになります。見ていない方は、こちらへ。どうしても変数選択が必要な場合には何を使う?1. 事前知識に基づく変数選択(Clinical Knowledge-Driven Selection)概要医学的な事前知識や先行研究に基づいて、解析に含める変数を選択します。メリット科学的妥当性が高い。過... 2024.12.31 2025.01.26 0 いろいろ解説統計
統計 <その1>Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析の変数選択はどのように行うべきか? Cox比例ハザード解析やロジスティック解析における多変量解析の変数選択は、研究の目的やデータ特性によって異なりますが、一般的な選択基準の妥当性が高い順に以下のように整理できます。1.事前に定義された研究目的や仮説に基づく選択(優先度:高)目的: 既存の知見や文献レビューから、研究目的に合致する重要な変数を明確にする。利点:研究の焦点を絞り込む。過剰なデータ操作による誤った結果を防ぐ。例:臨床的に重... 2024.12.31 2025.01.26 0 いろいろ解説統計