ガイドライン PPFとPF-ILDって何が違うのか?わかりにくいですね。 今回は、間質性肺疾患(ILD)の診療でよく耳にするようになった「PPF(進行性肺線維症)」と「PF-ILD(進行性線維化型間質性肺疾患)」について、混乱しがちなポイントやその背景、意義について解説していきますね。引用文献引用文献そもそもPPFもPF-ILDも「診断名」ではありません!まず一番大事なこととして、PPFもPF-ILDも「診断名」ではなく、「病態・挙動(disease behavior)... 2025.04.17 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
いろいろ解説 裏ワザ:疑似ネーザルハイフロー 15LリザーバーマスクでもSpO₂が上がらない…そんなときは、さらにカヌラ5Lを同時併用。『疑似ネーザルハイフロー』 ERや病棟の急変対応で、ハイフローにつなぐまでの―― 一手先を行く“つなぎの裏技”です。この方法でFiO₂は理論上上昇しますが、PEEPは上昇しません。あくまでも“疑似”ネーザルハイフローであり、陽圧の追加は期待できないでしょう。とはいえ、15L/分のリザーバーマスクに5L/分のカ... 2025.04.16 2025.04.17 0 いろいろ解説
ガイドライン 間質性肺疾患・間質性肺炎患者において、肺以外の手術や気管支鏡検査で急性増悪を発症することがあるのか? 術前・検査説明に必要な知識ですね。はじめに間質性肺疾患(ILD)の患者さんが他科で手術を受ける場合や、診断目的で気管支鏡検査を行う際、「この手技によって病状が悪化しないか?」と心配になることがありますよね。今回は、肺以外の手術や、気管支鏡による生検・BALなどの手技後に起こりうる急性増悪(acute exacerbation: AE)について、ポイントを整理します。※急性増悪後の予後や予防に関して... 2025.04.13 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
いろいろ解説 急性増悪シリーズ:肺癌術後の間質性肺炎の急性増悪はどれくらいの頻度で起こるのか?そしてその転帰は? 肺癌手術後の急性増悪、その頻度と転帰は?間質性肺炎を合併した肺癌患者さんに手術を行うと、術後に急性増悪(AE)することがあります。文献によると、術後急性増悪の発生率は約9.3%(範囲3.3〜15.8%)とされており、術後30日以内の死亡率は33.3〜100%と非常に高いです。中でも、特発性肺線維症(IPF)患者では発症リスクが高いとされています。このため、術前のリスク評価がとても大切になりますね。... 2025.04.10 0 いろいろ解説ガイドライン肺癌や悪性腫瘍間質性肺疾患
間質性肺疾患 間質性肺炎・間質性肺疾患に対する外科的肺生検後の急性増悪はどれくらいの頻度で起こるのか? 引用文献はじめに間質性肺疾患(Interstitial Lung Disease:ILD)は、肺に炎症や線維化を引き起こす疾患群で、正確な診断が治療方針を決めるうえでとても重要ですね。診断の一環として行われる外科的肺生検(surgical lung biopsy:SLB)は、有用性が高い一方で、急性増悪(acute exacerbation:AE)という重篤な合併症を引き起こすことがあります。本記... 2025.04.09 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
いろいろ解説 特発性肺線維症の急性増悪(AE-IPF)の診断に焦点をあてる Acute Exacerbation of Idiopathic Pulmonary Fibrosis. An International Working Group Report. Collard HR, et al. Am J Respir Crit Care Med. 2016.引用文献そもそもAE-IPFとは?IPFの患者さんでは、病状が徐々に進行するだけでなく、急激に悪化することがありま... 2025.04.05 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
間質性肺疾患 特発性NSIPは膠原病の前触れ? Idiopathic nonspecific interstitial pneumonia: report of an American Thoracic Society project. Am J Respir Crit Care Med. 2008 Jun 15;177(12):1338-47.引用文献関連記事:NSIP一般について特発性NSIPは膠原病の前触れ?診断後も続く、見逃せない自己免... 2025.04.01 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
間質性肺疾患 特発性NSIPの病理に焦点をあててみた Idiopathic nonspecific interstitial pneumonia: report of an American Thoracic Society project. Am J Respir Crit Care Med. 2008 Jun 15;177(12):1338-47.引用文献関連記事:HRCTと病理学的UIP関連記事:蜂巣肺について関連記事:NSIP一般についてNS... 2025.03.29 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
間質性肺疾患 特発性NSIPとはどんなものか? HRCTと病理について Travis WD, et al. An official American Thoracic Society/European Respiratory Society statement: update of the international multidisciplinary classification of the idiopathic interstitial pneumonias. ... 2025.03.26 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
検査関連 KL-6は悪性腫瘍でも上昇する―ILDの特異的マーカーとは限らない― 引用:間質性肺疾患診療マニュアル 改訂第3版KL-6とは?KL-6(Krebs von den Lungen-6)は、ムチン1(MUC1)という高分子糖タンパク質の一種です。これは主に肺胞上皮細胞(特にⅡ型肺胞上皮細胞)に発現しており、これらの細胞が傷害を受けたり、再生・増殖したりすると血中に漏れ出てきます。そのため、KL-6は「肺胞上皮傷害のバイオマーカー」として広く知られています。KL-6の開... 2025.03.22 2025.04.06 0 いろいろ解説検査関連肺癌や悪性腫瘍間質性肺疾患
間質性肺疾患 UIPにおける時間的および空間的な不均一性とは? ―肺の病理・胸部HRCTの観点で解説― Idiopathic Pulmonary Fibrosis (an Update) and Progressive Pulmonary Fibrosis in Adults: An Official ATS/ERS/JRS/ALAT Clinical Practice Guideline. Am J Respir Crit Care Med. 2022 May 1;205(9):e18-e47.引... 2025.03.20 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン間質性肺疾患
肺高血圧 呼吸器内科目線での肺高血圧 その2 ――1群か3群かのグレーゾーンをどう考えるか? Pulmonary hypertension in chronic lung disease and hypoxia. Nathan SD, et al. Eur Respir J. 2019.引用文献はじめに肺高血圧症(PH)の中でも、第1群に分類される肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺血管拡張薬の開発により、予後が大きく改善されました。また、第4群の慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)では、... 2025.03.17 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン深掘り肺高血圧
ガイドライン 呼吸器内科目線で肺高血圧を深堀りしてみる その1 2022 ESC/ERS Guidelines for the diagnosis and treatment of pulmonary hypertension.Humbert M, et al. Eur Respir J. 2023.引用文献はじめに肺高血圧症(PH)の中でも、第1群に分類される肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺血管拡張薬の開発により、予後が大きく改善されました。また、第4群の... 2025.03.15 2025.04.06 0 いろいろ解説ガイドライン深掘り