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論文紹介

Perioperative ICIの実力とは?切除可能NSCLCにおけるリアルワールドデータ

Desai A, et al. Clinical Outcomes of Perioperative Immunotherapy in Resectable Non–Small Cell Lung Cancer. JAMA Network Open 2025.引用文献はじめに肺がんは依然としてがんによる死亡原因の上位を占めており、中でも早期非小細胞肺がん(NSCLC)は40~45%を占めるほどです...
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間質性肺疾患

過敏性肺炎⑩~治療方針に迷ったら読んで!過敏性肺炎の薬物療法“使い分け”解説」

過敏性肺炎(HP)は、他の間質性肺疾患(ILD)とは異なる治療戦略が求められる疾患です。2022年に公表された「過敏性肺炎診療指針」においても、治療の中心は「抗原回避」であることが明記されています。薬物療法はあくまで補助的な手段であり、まず原因抗原を環境から除去することが、予後を大きく左右する最も重要なポイントです。すなわち、「抗原回避なくして治療なし」──これが過敏性肺炎における基本原則です。し...
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肺癌や悪性腫瘍

免疫チェックポイント肺障害を“治療前に予測”――HMGB1の臨床的可能性

広島大学の呼吸器内科を中心とした、日本国内14施設による多施設共同前向き研究ですね。Kakuhiro Yamaguchi et al. The clinical potential of HMGB1 for the risk assessment of severe checkpoint inhibitor pneumonitis: A prospective multicenter study ...
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いろいろ解説

過敏性肺炎⑨~「抗原回避なくして治療なし」──過敏性肺炎の本質に迫る

過敏性肺炎(HP)は、他の間質性肺疾患(ILD)と比べて、やや異なる治療戦略が求められる疾患です。2022年に公表された「過敏性肺炎診療指針」においても、治療の中心となるのは「抗原回避」であり、薬物治療はあくまでそれを補完する役割であることが強調されています。すなわち、「まず抗原を断つこと」──これこそが、過敏性肺炎の治療と予後に直結する最重要事項です。今回はこの「抗原回避」に焦点を当て、解説して...
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間質性肺疾患

IPFにおける6MWTの新たな指標:ODDSスコアとは何か?

この論文では、6MWTの距離だけに頼らず、酸素使用量やSpO₂、呼吸困難感を加味することで、IPF患者のリスクをより正確に層別化できるスコアを提案しています。Steven D. Nathan, et al. Development and validation of a predictive 6-minute walk score in patients with Idiopathic Pulmo...
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肺癌や悪性腫瘍

小細胞肺癌の脳転移に対する免疫療法+化学療法の効果とは?―LOGiK2001試験を徹底解説―

この論文は、日本国内23施設の多施設共同グループ「LOGiK(Lung Oncology Group in Kyushu)」が実施した第II相の単群試験(SPEED試験, LOGiK2001)です。フェーズ2であり対照群がないため、確定的な結論は出せないものの、脳転移に対するICI併用療法の有望性を示唆する初の前向きデータですね。Y. Shiraishi et al. Platinum plus ...
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間質性肺疾患

日本と世界のギャップを読む:間質性肺疾患の急性増悪に対する肺移植の今

海外では、間質性肺疾患(ILD)や間質性肺炎の急性増悪(AE)に対して、緊急の肺移植が実施されるケースがあるそうです。一方で、日本では現時点ではこのような対応は難しく、制度やドナー数、医療体制など複数の課題が横たわっています。それでも、将来的にAEに対する肺移植をどう位置づけていくべきかは、今後ぜひ議論を深めたい重要なテーマです。Lei Yang, et al. Prognosis of Lung...
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いろいろ解説

過敏性肺炎⑧~過敏性肺炎の診断アルゴリズム徹底解説―これで迷わないぞ

過敏性肺炎(HP)は、反復する抗原吸入によって誘発される免疫性びまん性肺疾患であり、2020年ガイドラインでは、非線維性(nonfibrotic HP)と線維性(fHP)に分類されました。今回は、これまで解説したHPの臨床・画像・病理所見に基づいて、どのようにHPと診断していくかについて、わかりやすく解説します。引用文献はじめに:過敏性肺炎とは?過敏性肺炎(HP:Hypersensitivity ...
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ゆるネタ

お盆その1

お盆休みといえば、世間一般には「みんなが休むもの」としてすっかり定着しています。しかし医療の世界──特に総合病院では、お盆はカレンダーのただの一週間にすぎません。診療はいつも通り、変わらず続きます。そんな“お盆”をめぐる、患者さんと勤務医の何気ないやりとりの一コマです。🧑‍⚕️勤務医「では次回の外来は1カ月後にしましょう。うーん…8月13日とか、どうですか?」👵「え?お盆なのに先生お休みじゃないん...
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間質性肺疾患

🫁 呼吸器内科TIPS|「間質性肺炎ですか?」と聞かれたときに伝えたいこと――患者さん・若手医師むけ

最近、「間質性肺炎(IP)と言われたのですが、命にかかわりますか?」と心配される方が増えています。確かに、インターネットやニュースなどで「肺が固くなる」「呼吸が苦しくなる」「治らない」などのイメージが広がっていることもあり、不安になるのは当然です。でも実は、この「間質性肺炎(IP)」という言葉、医療現場ではやや限定的な意味で使われているもので、正確には「間質性肺疾患(ILD)」というもっと広い概念...
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肺癌や悪性腫瘍

肺癌患者に対するベンゾジアゼピン使用で免疫療法(ペムブロリズマブ)の効果が低下!?

Léa Montégut et al. Benzodiazepines interfere with the efficacy of pembrolizumab-based cancer immunotherapy. Results of a nationwide cohort study including over 50,000 participants with advanced lung ...
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いろいろ解説

🫁 呼吸器内科TIPS|特発性間質性肺炎の診断と助成認定──見落とされがちな6分間歩行試験の意義

いまさらですが、2024年4月に、厚生労働省による指定難病「特発性間質性肺炎」の認定基準が大幅に改訂されています。従来、IPF(特発性肺線維症)を除いては、原則として外科的肺生検などによる組織所見が必須とされていました。改訂後は、臨床診断群の位置づけが明確化され、組織診断がなくても、IPFに加えてPPFEも臨床診断および申請が可能となりました。さらに重要な点として、その他の組織診断を伴わない症例で...
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間質性肺疾患

臨床現場で使える!AE-IPF死亡予測スコア AIM-30

特発性肺線維症の急性増悪の患者さんの30日死亡予測モデルです。日常診療の簡便な指標を用いたスコアリングシステムですね。Joong-Yub Kim et al. Development and Validation of a Clinical Scoring System Predicting 30‐Day Mortality in Acute Exacerbation of Idiopathic ...
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