Self-Controlled Case Series(自己対照症例シリーズ)
self-controlled case series(自己対照症例シリーズ)とは、疫学研究でよく用いられる手法であり、特徴的なアプローチを持っています。以下に手法を解説します。概要定義: 研究対象者自身を「対照」として用いる手法であり、アウトカムが発生した期間(リスク期間)とアウトカムが発生しなかった期間を比較する。曝露(例: ワクチン接種)が特定の時間枠内でアウトカムに影響を与えるかを検証する。特徴:被験者は全員がアウトカムを経験している。。個人内でリスク要因とアウトカムの関連を評価するため、個人間の交絡因子の影響を排除できる。メリット交絡因子を排除: 年齢、性別、遺伝的要因など、個人間の違いを完全に除外できる。高い効率性: 対照群を設定する必要がなく、症例データのみで解析可能。時間依存性の解析に適合: 特定のリスク期間(曝露後の一定期間など)の影響を直接評価可能。デメリット全てのアウトカムには適用不可: アウトカムが再発しない事象(例: 死亡)では適用困難。解析が複雑: 時間枠やリスク期間の設定が不適切だと、結果が正確でなくなる可能性がある。リスク期間の仮定: 曝露とアウトカムの...